秋旅行で車中泊するときの快適さ。妻の準備で気づいたこと
秋休みを使って家族で旅行に出かけることになった。
目的地は山梨県の南アルプス麓。
紅葉が見頃だという話を聞いて、妻の里美が計画してくれたのだ。
ただ、今回は少し違う。
ホテルではなく、車中泊にするという。
正直なところ、私は少し不安だった。
ベッドで寝るのとは違うだろうし、子どもたちも快適に眠れるのか心配だったのだ。
出発の前日、妻がリビングのテーブルに荷物を並べていた。
クッション、毛布、寝袋、枕。
それだけではなく、細長いエアマットまである。
「こんなに必要なの?」と私が聞くと、里美は笑いながら答えた。
「車の座席は思ったより硬いんだよ。
腰が痛くなるから、クッションで調整する。
それにね、夜間は気温が下がるから、毛布は複数枚あると安心」。
なるほど。
おっちょこちょいな私は、車中泊といえば、シートを倒して寝るだけだと思い込んでいたのだ。
初日の夜、実際に車中泊をしてみた。
和也と美幸も最初は興奮気味だったが、夜中になると状況が変わった。
妻が用意してくれたクッションを腰の下に敷くと、座席の硬さがずいぶん和らいだ。
毛布を重ねて掛けると、山の夜の冷え込みにも対応できた。
エアマットは床に敷いて、足元の冷気を遮った。
小さなことかもしれないが、これらの工夫が重なると、本当に違う。
子どもたちも途中で目を覚ますことなく、朝まで眠ることができた。
朝、目を覚ましたとき、私は妻の準備の丁寧さに改めて気づかされた。
快適さというのは、何か一つの大きなものではなく、細かな配慮の積み重ねなのだ。
正義感の強い私は、つい「こうあるべき」と大きく考えてしまう傾向がある。
だが、妻のように小さなことに気を配り、家族が快適に過ごせるように工夫することも、立派な思いやりの形なのだと感じた。
帰宅後、里美に感謝の言葉を伝えた。すると彼女は「こういうのは、やってみないと分からないことばかり。次の旅行はもっと工夫できることがあるかもね」と言った。その言葉に、私は武士道の教えを思い出した。常に改善し、学び続ける姿勢。それは旅行の準備にも、家族との日常にも通じるものなのだろう。秋の紅葉と、妻の心遣いに包まれた車中泊。それは、私たち家族にとって、大切な思い出になった。記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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