夏の疲労を甘く見た話。後悔してから気づいたこと
八月中旬、営業回りで外を駆け回っていた私は、自分の疲労なんて気にしたことがありませんでした。
文房具の営業は、季節ごとに新学期や企業の需要が変わるので、夏は忙しい季節です。
朝から晩まで顧客を回って、帰宅するのは夜九時を過ぎることもしょっちゅう。
でも、これくらい誰だってやってるだろう。
そう思い込んでいました。
妻の里美が、ある日の夜ご飯のときにぽつりと言ったんです。
「あなた、最近顔色悪くない?」と。
その時点では、私は疲労を甘く見ていました。
「営業だからね。
こんなもんだよ」と返してしまった。
すると里美は何も言わず、ただ私の顔をじっと見つめていました。
その翌週のこと。
いつものように帰宅すると、高校生の長男・和也が珍しく私の様子を気にしていました。
「お父さん、大丈夫ですか?」という言葉にハッとしたんです。
子どもにまで心配をかけていたのか。
中学生の美幸も、普段より静かで、私を見つめる目が心配そうでした。
その夜、里美に改めて聞いてみました。
すると、彼女は「あなただけじゃなくて、子どもたちだって夏は疲れてるんです。
親が疲れていると、子どもにも伝わるんですよ」と優しく言ってくれたんです。
その言葉で、私は初めて気づきました。
夏の疲労を甘く見ていたのは、単に自分の体調のことではなく、家族全体への無責任さだったんだと。
その後、里美の勧めで睡眠環境を少し整えたり、帰宅後は無理をしない時間を作るようにしました。
すると、不思議と体が軽くなったんです。
そして何より、家族の表情が明るくなりました。
武士道を愛読書とする身として、家族を守ることの大切さを改めて感じた夏でした。
疲労を甘く見ることは、自分と家族の時間を失うことだったんです。
読んでいただき、ありがとうございました。


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