夏休みキャンプ初心者の私が準備で失敗したこと。妻の指摘で気づいた
「お父さん、テント買うの?借りるの?」和也の質問に、私は返答に詰まった。
夏休みに家族でキャンプへ行くことが決まったのは先月のこと。
妻・里美が「たまには自然の中で過ごそう」と提案してくれたのだが、正直なところ私はキャンプ経験がほぼゼロ。
やるときはやる男だと自分では思っているのだが、この時ばかりは準備の段階で早くも足を踏み外しそうだった。
ネットで「キャンプ 初心者 準備」と検索して、あれこれ目移りしていた。
テント、寝袋、マット、ランタン、バーナー。
商品ページを開いては閉じて、また開く。
文房具の営業をしていると、つい「あると便利」という理由で物を増やしてしまう癖がある。
キャンプも同じで、気がつくとカートの中に必要かどうか分からないものばかりが溜まっていた。
そこへ里美が台所から声をかけてきた。
「ちょっと見せてよ、何を買うつもり?」画面を見た妻は、ひと呼吸置いて言った。
「あのね、初心者なら全部買う必要ないんじゃない?レンタルも考えたら?」その一言で、私はハッとした。
そりゃそうだ。
テントだけで数万円。
寝袋も、マットも、全部揃えたら相当な金額になる。
それに、本当に続くかどうかも分からない。
美幸も横から「お父さん、キャンプって何度も行くもの?」と聞いてきた。
才色兼備な娘の質問は、実は私が心の奥底で抱いていた不安そのものだった。
初心者だからこそ、最小限の準備で始めるのが正解かもしれない。
翌日、私は方針を変えた。
テントはレンタル、寝袋は安価な商品から試す。
本当に必要なものだけを揃えることにしたのだ。
新渡戸稲造の武士道では「無駄を避け、本質を見極めることが大切」と書かれていたような気がする。
私はおっちょこちょいだが、妻と子どもたちの指摘のおかげで、今回は最初の落とし穴を避けられた。
準備は完璧を目指さず、試行錯誤を大切にする。
その気づきが、この夏休みのキャンプを本当に楽しいものにしてくれそうな予感がしている。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。


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