こたつ準備で見直す秋から冬への暮らしの切り替え。家族の声から気づいたこと
朝、玄関を出るときに吐く息が白くなった。
そんなことに気づいた週末の午前中、妻の里美が唐突に声をかけてきた。
「そろそろこたつ出そうか」
まだ10月下旬だというのに。
おっちょこちょいな私は「まだ早くない?」と返してしまったが、里美は笑いながら「朝晩冷えるじゃない。
試しに出してみてよ」と。
その言葉で、私は気づいた。
季節が確実に変わっていたのだ。
納戸の奥に眠っていたこたつを引っ張り出す作業は、毎年のことなのに、今年はなぜか特別に感じられた。
和也と美幸も手伝ってくれて、布団を広げ、ヒーターを取り付ける。
その間、長男の和也が「あ、去年より布団が薄くなってる」と指摘した。
本当だ。
去年の冬、あちこちほつれていたのを見て、新しいものを検討していたのだ。
こたつを組み立てながら、私は気づき始めた。
こたつ準備というのは、単なる家具の出し入れではなく、家族全体が秋から冬への暮らしへ切り替わるきっかけなのだ。
エアコンの使い方も変わる。
着る物も変わる。
夜寝る時間さえ早くなってくる。
その晩、こたつに入った家族を見ていると、みんな自然と顔が近くなる。
美幸は宿題をこたつの中でやり始めたし、和也はスマートフォンを置いて、珍しく家族の話を聞く姿勢になっていた。
里美は「やっぱりこたつっていいね」と呟いた。
こたつを出すだけで、こんなに変わるものか。
それは単なる温かさではなく、季節の切り替わりを家族全体で受け入れるという、小さな儀式なのだと感じた。
武士道を愛読書とする私は、時に季節の移ろいもまた、自然との対話だと考える。
こたつ準備を通じて、秋から冬への暮らしの切り替えが、どれほど大事なものかをあらためて理解できた気がする。
季節の変わり目は、家族で一緒に迎えるもの。
そう思わせてくれたこたつとの再会に、感謝です。

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